~現場からは経営者の意識改革を求める声も~
マニュアル整備事業を展開し、企業の業務効率化を実現する株式会社2.1(本社:東京都港区、代表取締役:中山亮)は、2020年8月に「リモートワークに関する調査」を実施し調査結果をまとめました。
新型コロナウイルスの感染拡大を背景にリモートワークを導入する企業が急増しています。働く場所や時間の制限がなく、従業員のワークライフバランスを向上できることからも導入する企業が増加する一方、リモートワークを行っていない企業が多く存在します。そこで本調査では、会社としてリモートワークを推進しているもののの、実践できていないと回答したビジネスパーソンを対象にアンケートを行いました。
◆調査結果のポイント
1.約7割が今後「リモートワークで働きたい」と回答
2.リモートワークができない理由第一位はデバイスが支給されない、第二位はマニュアルの未整備
3.通常業務のマニュアル化がリモートワークの鍵に
4.マニュアル作成には社内体制の整備とスキルが必要
◆ポイントの解説
1.約7割が今後「リモートワークで働きたい」と回答
リモートワークが実践できていない企業のビジネスパーソンのうち、今後リモートワークでの働き方を希望してるのは全体67.2%と、全体の約7割を占めました。
現在リモートワークができていない理由は「社内整備ができていない」「会社がテレワークを導入する気がない」などの問題があげられました。
2.リモートワークができない理由第1位はデバイスの不支給、第2位はマニュアルの未整備
リモートワークを実践できていない理由として、ビジネスパーソンが感じている問題点について質問したところ以下の結果でした。
1位:自宅など社外で作業できるパソコンや携帯が支給されていないから
2位:会社のマニュアルが整備されていないため
3位:経営者がリモートワークに反対しているから
デバイスなどの物理的な要因の次に、会社にマニュアルがないことがリモートワークの障害として上げられました。コミュニケーションが減ったことにより進行が滞ったりミスが発生するなど、出社時には見えなかった業務課題がリモートワークで顕在化してきたと考えられます。また、3位には経営者のリモートワークに対する姿勢を問題視する意見が上げられました。
3.通常業務のマニュアル化がリモートワークの鍵に

リモートワークに必要だと感じられているマニュアルのうち、上位2つはオペレーションと事務管理マニュアルとなり、通常業務のマニュアル化が求められていることがわかりました。現状では非常事態が起こった際のマニュアルよりも、通常業務のマニュアルが求められています。これまでのマニュアルがリモートワークに沿っていないか、これまでマニュアルが存在しておらずリモートワークへの移行の際に業務フローの見直しがなされていないことが考えられます
4.マニュアル作成には社内体制の整備とスキルセットが必要
社内でマニュアルが整備されていない理由は、1位「取りまとめる担当者がいない」、2位「会社がアナログ文化のため」、3位「経営層がマニュアルの必要性を感じていない」という結果になりました。現場ではリモートワークにマニュアルが必要と感じていても、社内体制が整っておらずマニュアルの整備に着手ができていないという状況が現れています。また、「マニュアルを作るスキルを持った人がいない」、「人員不足で作成する時間がない」などマニュアルを整備したいと思っていてもスキルやリソースの不足で作成ができないという声が多く見られました。
◆当社代表 中山亮のコメント
「業務上の疑問を誰に質問したらいいかわからない」「ベテラン社員が辞めてしまいこれまでのやり方がわからなくなった」これまで500社以上のマニュアルの導入支援を行ってきて、こういった事例は数多くの企業で起きていました。業務オペレーションが可視化されておらず、ノウハウが蓄積されていなかったりルールが曖昧であったりする。結果的に業務の進行が滞る。これがマニュアルがないことの弊害です。
今回の調査で、業務が可視化されていないことのマイナス面がリモートワークで顕在化したことがわかりました。これは現場単位で取り組めばいい、というものではありません。リモートワークを導入し、かつ事業継続性を高めるためには経営者が意識を変え、マニュアル化に取り組む必要があります。
◆調査結果概要
- 調査内容:「リモートワークに関するアンケート」
- 調査対象者:22~69歳 男女、首都圏在住
- 本調査回答条件:現在勤務先がリモートワークを実践できていないが、実施しようと思えばできると回答したビジネスパーソン
- 有効回答数:本調査429サンプル(スクリーニング9,242サンプル)
- 調査手法:インターネットリサーチ
- 調査期間:2020年8月27日~8月28日