社長の本音

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中小は、マーケティングだけじゃ売れない


先日、商品の売り方について相談を受けた。

・これまで月額料金制のサービスを、無料にし、とにかく多くのユーザにこのサービスを使わせる
・無料版なので、これまでの機能を一部制限
・サービス(ソフト)の中に広告を表示させ、収益は広告主からあげる
・ターゲットは今までと変わらず

という内容で、これまで売上が伸びなかった商品を再度売り出したいが、売れそうか?という相談。

「無料化」「広告収入」・・・
どこかで聞いたことあるようなビジネスモデル。

「売れません」と即答した。

・無料にしたら、ユーザに使ってもらえると思ってるみたいだけど、本当?無料だったら本当に使ってくれるの?
・機能を一部制限したら余計使ってくれないんじゃないの?
・そもそも無料にして使わせるモデルというのは、初期投資(時間や金)を惜しみなくできるような体力のある会社じゃないと成功しない戦略だと思うけど、御社、そうじゃないよね?

この商品が今売れてないから、売り方を変更しようとしているわけだけど、
なぜ今売れてないのかを分析していないのがよくわかる。

・ターゲットやその業界の体質(現場)を知らない
・シェアとかマーケティングデータだけ見て、売り先があるように錯覚
・世の中でヒットしたビジネスモデルだからといって、それを真似すれば上手くいくと思っている

たしかに、マーケティングはニーズのある客を見つける方法として大切。商品開発を始める根拠になる。
だけど、商品開発の段階では、現場を知るセールスの意見を盛り込んでおかないと、その商品は、絵に描いた餅になる。
数字上で想定した売り先が本当に売れる先なのか、はセールスのほうが詳しい。
それに、たとえ売り先があったとしても、売り方がなければ売れないのだから。

今回の件は、
過去に少なからず売れた実績があり、売りたいという販売代理店がいるということで、
今の商品が悪いわけじゃないと判断。
それよりも、売る側の体制や業務フロー、顧客のフォロー体制に問題があると指摘。

商品にメスを入れると、さらに時間と金がかかるし、問題を本質的に解決してないまま新しい試みをすれば、また同じような問題が起きる。さらに金も時間もかかる。悪循環。
それよりも、より顧客ニーズに合わせた形に今のサービスを(改造ではなく)改良することに集中した方が、売れる可能性があると提言した。


ビジネスの成否に運はつきものだと思うし、何でもやってみなきゃわからないけど、それでもビジネスはギャンブルではないはず。


目の前を、足元を、しっかり見ないとお金がいくらあっても足らない。。。